エコビレッジ*国際会議に参加して・・・
2006年11月15日 wrote
今年も身近に感じた気象の異常。東北では北上するほど荒れ狂う爆弾低気圧が話題となりました(私もこれで苦労しました^^;)
大好きな北極グリーンランドでは、3000mもの氷床も解け始めるほどの温暖化が。
自然の恩恵で生計を立てて居るはずなのに
平気でゴミを捨てたり、環境汚染をする漁師や様々なツアーガイドなど。
母なる海を旅していると、いろんなモノが浮き彫りに見えてきます。
そんななか、先日、
日本で初めてのエコビレッジ*国際会議が
東京*代官山で開催され参加してきました♪
世界には、「フィンドホーン」とか、
インドの「オーロビル」など
感性や五感を触発してくれる場所、
自分の五感をふるいたたせる空間が沢山あるけど、
日本ではいったい今、どういう状況なのだろうか、という現状にも興味がありました。
日本でも、あの汚れた海や山をみると
人間が自然に与えている影響はものすごく大きく、
そろそろ何か行動に起していかなければ、という焦りを感じます。
しかも、それを強制的にではなく、子供の感性にも働く大人の感性にも響きながら、
自分も楽しみながらできたら素敵ですよね。
でも、エコビレッジというと
村=集合体というイメージなのでちょっと違うかな、と思いつつも、
日本人にはなじみの深い、究極のエコな家「土の家」には興味があるので
今の日本のエコビレッジ事情や暮らしぶりを知りたくて
スケジュールを調整して参加することにしました。
ところが、です。
今回、世界中から集まった名だたるエコビレッジは
とても面白そうで、ものすごい壮大なエネルギーやスケール感を感じたのですが
日本人バージョンのエコビレッジには違う印象を受けたのです。
パネラーが、6名ほど出場されたと思うのですが、
どれも、建築家もしくは建設会社が主導の団地式ビレッジの事例か
もしくはエコな暮らしのための、高価そうな新技術!的なお話が目立ちました。
「あ、技術国家*ニッポン」の印象が否めませんでした・・・。
私はどちらかと言うと「職人的考え」が好きなので
(エスキモーに1200年のカヤック文化を習いに行った位ですから!笑!)
技術でエコを実践するより、
各地域にもともとある自然素材や昔から受け継がれてきた伝統技術などを
現代の感性にアレンジして活かすことこそ
サスティナブル&エコ!!な暮らしに興味があります。
きっと、ここで発表された事例は、
土地の無い東京や、普段の住宅として販売するためのエコビレッジなのだと
感じました(全くの主観です、あしからず・・・)
もちろん、エネルギー問題などに新技術は必要だと思います。
でもまず一番大切にしなくてはならないのは、
その場所にある「自然」や森羅万象をとらえたり、地域性だったりだと思います。
あんまり宗教チックに、スピリチュアル過ぎてもどうかと思いますが
ホリスティックな考えがあってこそ、だと思います。
私の住む東北はとても自然が豊か=素材が豊かだ。本物が転がっている・・・。
北上のアシ、気仙大工、栗駒の木材など・・・。
そんな素敵な素材をセンスよく活かして
「その場所じゃないとできない空間」
「そこにただ居るだけで五感が触発されるような空間をつくりたい!」
というのが私の考え方だった!
そしてイベントの終了後、
<土とワラの家>の建築家・遠野未来さんともお食事しながらディスカッションしました。
私と遠野さんの考えは見事、一致しました!
おお~、初めて会ったとは思えないこの話の盛り上がりっぷり!
あっという間に終電時間になってしまいました!!
↓遠野さんの作品本
▲土は自由にカタチを変え、強く、そして優しい。
写真は「古代からのおくりもの 珪藻土アートプロジェクト」での作品
彼のイギリス*ウエールズでの作品で
土が家になっていく建築物を観たとき、ハッとしました。
私のテーマは、土が野菜や穀物を創り、
人を落ち着かせる空間を創るという、まさにどんな形にでもなりうる「土」でした。
そして、遠野さんのアート的な感性にも嬉しくなりました。
高級な飾りをつけたわけでもなく、
ただ自然に入る太陽の光の加減によって感性をくすぐらせるこの技法!
でも太陽や月は、季節によって、時間によって色やエネルギーの強さも変わっていく。
だからこそ、美しい。
自然の何気ないエネルギーや四季の変化を、空間に取り込むことで
こんなにも私たちの感性を豊かにしてくれるものなのか!!
と、こんな感じで、凄く対照的だった
エコビレッジ国際会議と遠野さんとの出会い。
でも、エコビレッジ国際会議が開催されるにあたって
チケットが2週間前には完売になり、当日も会場から人が溢れるくらい
日本は今こういうことに目を向けているんだと思うと
とても嬉しくなりました。
また同時に、この自然ゆたかな東北に生まれ出ずることの幸せを感じ、
東北でそんな空間を創ってみたいな、と想いが強くなりました^^
これからもっと、もっとエコビレッジ国際会議が盛り上がってくれることを期待しています。