「糸を探す旅」Just now,I find out excellent fibre!
2012年10月26日 wrote
すっかり忘れていた。
そう、私はかつて、飛行機も飛んでいないところを、
自由きままに旅していたことを、、、、。
風にゆられてやったきたバイキング船を
ヒッチハイクして
フィヨルドの海を旅したり、、、、、
手漕ぎのシーカヤックにスキーを積んで
気に入った山を滑りながら
エスキモーの村から村へと旅したことを、、、。
なぜなら、あまりにもここ数年、
ベビとの時間にベッタリだったから。
そして、信じられないほどの
インドアになってしまっていたのだ。
周りのかつてのスキー仲間がプロスキーヤーになっていくなかで
けして、それを悔しい、とも思わないし、
私には両方必要だったのだと思える。
それはまるで、子どものころに
スキーのために山にこもる時間と、
チクチク縫い物のために、家にこもる時間と、
真逆の時間と空間が心地よく感じたように、、、。
静と動、
両方とも私は大好きだ。
(けして子育てが「静」だけとは限らないけど!)
出産して、体力がガクンとおちて、
昔ほどムチャはできないけど、
私には今、飛行機という手段がある。
飛行機が飛んでいるところなら、行ける。
私にそれを突然、気づかせてくれたのは
ニッポンのプロヴァンス「うきは」のネイテイブ
「みきちゃん」という可愛いスタッフだ。
言うことがいつも鋭い。
これまで愛用していたオーガニックの糸がことごとく廃盤となり
かなりの年月、日本中をさんざん探してもみつからず
商社には、
「もう、アパレル業界では
オーガニックブームは去ったんだよ」
「高すぎて売れないんだよ」といわれた。
ものすごく悔しくて、私の心に煮えたぎるものが湧いてきた。
私にとって、ブームとか、トレンドなんて必要ない。
お金儲けのためなら重要なキーワードかもしれないけど、
いまの私には、目的はそこにない。
いい素材の肌着を自分も着たいし、届けたいだけ。
だから高く買って安く売ることも惜しまない。
化繊の肌着では
かゆくてしょうがない、という症状は突然、おこる。私もそうだった。
そのときに、いい肌着が選択肢としてないのは、もっと問題だ。
昨年までつくっていた「北極の遠征仕様のばばしゃつ」の
味を知ってしまった皆さんから、
次回はいつですか?の質問のたびに、混乱していた。
同じ糸がもう手にはいらないから。
いつも心で
ないなら、「はい、そうですか」とあきらめていいのだろうか、と自問自答していた。
でも、今の私には子どもがいる。自由がない。時間がない。
世界へひとりで旅するなんて、もってのほか、とどこか決めていた。
そこにきて、みきちゃんのほんのひとことが心に響いた。
「じゃ、ヒロコさん、現地に行ったほうが早いんじゃない?」
そして、夫も同じようにあっさり理解してくれて、協力してくれて
みんなのチームワークで、糸を探す旅が実現した。
もちろん、防臭袋Lサイズも一緒に旅しています!
かさばる衣類を収納するのに便利♪
みんなに荷物ちいさすぎ!といわれて
でも、リュックサックや
寝袋、テントをしょってないことの方が私には不思議。
I find out it !!!!
子どもを産むと、
かなり保守的になる。
でも強くなる。
いまの私には体力はないけど、
ムリを可能にしてやる!!という根性だけは残ってる。
化繊のフリースばかり着せられている
ベビを見る度に罪悪感におそわれる。
冷えている女性たちを見る度に
どうにかしてあげたくなる。
空からやってきてくれた、ふわふわのベビたちに、天然素材のぬくもりを。
女性たちに、自分のチカラで発熱する、ほんとうの温かさを。
どうにかして、届けたい。
そして、最近知ったオトコの冷え性。
どうか陽性のオトコたちには
ほかほかと女性を包みこむような存在であってほしい。
良い素材が出回らないだけなのか。
買うほうもきちんと選ばない責任なのか。
両方なのだと思う。
私も昔はチープなものを選び続けていたから。
肌かゆかゆの症状をもつまでは。。。。
北極のスキー遠征で
ほんとうに温かい服は何なのかを痛感した。
エスキモーのばーちゃんたちから
あざらしの防水服の縫い方を教わった。
自然の素材のほうが、はるかに優れている。
そして被災したときに改めてそれを感じた。
自分でつくった、あの「北極遠征仕様」のババシャツに救われたのだ。
雪のふる夜、ストーブがなくても温かい。
洗えなくっても臭くならない。
私にとって、服はファッションじゃない。
まずは命をまもる道具なのだ。
カラダを温め、命をはぐくむ、道具。
そして、おまけで「ちょっと可愛い」
それで十分。
私のモノづくりの根底には
いつもその想いが根付いている。
そんな服づくりをこれからもしていきたい、、、。
ついつい寂しくなって、遠い海外から、ひとりごとでした!
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