カヤックの内とソト
2006年3月15日 wrote
私が北極で、エスキモー爺さんに教えてもらいながら作った伝統的なQAJAQ(カヤック)の内側。
やっと骨組みが完成し、明日はいよいよこれに布を覆う日で
とても名残惜しくて、夕日が沈んでも眺めていたっけ。
もちろん完成したカヤックは日本に連れてかえって来て近くにあるものの、
今はもう、この骨組みを見ることはできません。
線と線をつなぐ面でしか、目では見えません。
最初は、この見えなかった面を作るのに、
骨組みをどう組むか、どこまで木を曲げるか、すごく苦労したなあ、そういえば。
「芸術とは目に見えるものをカタチにするのではない、
見えないものを見えるようにするのだ」
とある芸術家・パウルクレーは言ってました。
カヤックもまさしく見えない空間を創りあげていく一つの芸術だ!
ほんの少しの空間の違いがスピードを変えたり、
バランスを変える。
いかに自分の思い描いたものに近づけられるか。
木は優しく、そして強い。
そうやって自分の好きなカタチや自分自身をも模索することも大事なんだよね。
おまけ。
シーカヤックの道具紹介です。
これなーんだ!
わかったヒトは賢いです。
さあ、なんでしょう?
答えは
エスキモーが狩りをする際、氷の海で、カヤックを目立たせないように
まるでカメレオンみたいに、氷にばけているのでした。
ちゃんと先っぽまで白い骨で飾っているのがカワイイでしょ。
姿をばければ、音では気づかれないほど、
カヤックは静かにこげるとエスキモーは言います。
私もそのこぎ方ができれば、鯨狩に連れてってくれると言われました。
でも、難しいよネー!!!!!
あ~、そういえば明日、講演会の講師やるから写真まとめなきゃ。
う、ヤバイ・・・・。
こひろ談