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かつて北極でスキー遠征をしていたときのこと。
極寒の地で、あらゆるスポンサーから肌着を頂いて試した私は
本当にあたたかいのは、天然素材であることを実感しました。
厳しい現場で命を守ったのは、技術の先端をいく化学繊維ではなく
自然素材でできたウエアだったのです。
また最近では、冬になると静電気で苦しみ、
産後は、授乳時にベビが顔をつけようとすると
「バチっ」となるのがとても不快でした。
静電気の原因は主に、石油から創られている
ナイロン、アクリル、ポリエステルなどの異素材同士が重なりあった際におこるもの。
組合せによっては驚くような静電気が発生し、カラダへと帯電させてしまうのです。
衣服の摩擦による静電気はビタミンCを消費し、カルシウムを減少させイライラさせる
ことも研究により分かってきています。ホコリをも吸い寄せるので
喉が弱く、アレルギーがある私は、自分やベビのためにも
天然素材の肌着づくりに、こだわりたいと想っています。
実際にリネン素材に換えてからは、肌のカユミやカブレがおさまってきていることが
天然素材にこだわる理由です。
ついつい、コットンは自然素材で、肌にやさしい、と勘違いしてしまいがち。
でも実は、その栽培の裏には数多くの問題が潜んでいるのです。
なぜ一度漂白して、化学染料で染めて一見、手が込んだように思える生地が
漂白もせず、色も染めていないオーガニック*コットンより
破格的に安く手に入るのでしょうか。
普段、なにげなく低価格で購入しているコットンを栽培するためには、
大量の農薬や化学肥料が使われています。
さらに、低賃金労働や児童労働の問題のほかに
生産過程で発生する汚れを漂白や色染めすることでごまかしているのも事実です。
オーガニック*コットンの収穫量は、世界のコットン収穫量のうち、
わずか0.2~0.5%のみ。それ以外の一般綿花農場では、
すべての農作物で使用される全殺虫剤消費量のうち
25%もコットン畑で使用されているという報告があります。
これにより農薬漬けになった綿農場では、
毎年何百万人もの農民が農薬を直接吸い込んだり
汚染された水を飲むことによって健康が蝕まれています。
またインドでは農薬を買うために借金苦に陥り
それが原因で自殺したとみられる農民は6年間で10万人にも及ぶといいます。
(一部NOC、インド政府発表より引用)
従来のコットン製品の製造の考えでは、
同じ形、色、そして大量に安く作るという消費者が求める目的を
優先して本来は不揃いであるはずの天然自然の材料を
多くの化学処理行程によって一定の規格製品に仕上げてきました。
たとえ無漂白生地であっても、その生産過程で農薬を使っていれば
それは誰かを犠牲にして創られている可能性は高いのです。
残念ながら、オーガニック生地とそうでない生地は見分けがつきません。
さらに、最近では中国産のオーガニックコットンが非常に多く流通しています。
そのためKotori worksでは、中国産であることを避けるため
第三者機関が認証した証明書付の糸や生地のみを採用させて頂いております。
(遺伝子組み換え技術を使わない材料を採用しております)
■ GOTS
オーガニック・テキスタイルの世界基準。
2002年ドイツ・ディッセルドルフのインターコットのワークショップで、
当時たくさんあった基準を統一して、
共通の基準と認証で国際的なオーガニック綿製品取引をスムースにするため、
GOTSの策定が決議され、IWG(国際作業部会)が組織されました。
Kotori worksでは、GOTS認証を受けた
オーガニックリネンを採用しております。
■ ECOCERT
1991年に農学者の団体によって設立された国際有機認定機関。
ヨーロッパを中心に世界50カ国以上の国で認証を行うなど
有機認証の世界基準とも言われる。
国際有機認定機関としては、世界最大規模の団体。
Kotori worksでは、ECOCERT認証を受けた
オーガニックコットンを採用しております。
■ ACO
2002年に設立されたオーストラリアのオーガニック認証機関。
元々は、農産物やオーガニックフードの認定を行う団体として設立され、
現在はオーストラリアで最大のオーガニック認証団体。
化粧品などの認定も行っており、元が食品向けの基準のため、
口に入っても安全なレベルが求められる。
Kotori worksではACO認証を受けた
オーガニックウールを採用しております。
■ USDA
USDA Organicは、日本で言えば有機JASにあたり、
主な品目は、農産物や食料品と元々は食品の基準。
Kotori worksでは、USDA認証を受けた精油やハーブ類を
シャボンスイーツなどに採用させて頂いております。
私の意向で、綿農家など生産の現場での
児童労働や低賃金労働をなくすために「フェアトレード」を奨めたい、という気持ちから
正当な価格を支払って、フェアトレード素材を積極的に採用しております。
できれば縫製工程でも、「国内でのフェアトレードを目指したい」というキモチから
日本製(関西より以南にて製造・保管)にこだわり、
スタッフが心を込めて気持ちよくお創りいただけるよう、
きちんと対価をお支払いする体制を心がけております。
上質なオーガニック素材に負けないようご利用になられる方へのキモチを込めて
一枚いちまい、丁寧にふちどり加工をして仕上げております。
ご協力くださる方にも無理なくご継続してお願いできるよう、
そして、上質なリネンの布ナプキンが皆様のところへお届けできるためにも、
このような価格設定とさせて頂いております。
しかしながら、化学染料で染めたチープなコットンを、ロックミシンだけで仕上げた
布ナプキンに比べ多少、割高に感じてしまうかもしれません。
オーガニックリネンのバイアスなど材料費および制作工程から販売価格を設定しますと
かなりの金額になってしまうことから、できるだけ皆様へ広くお伝えできるよう運営費をきりつめ
市販の布ナプキンの価格と差がでないように可能な限り努めております。
市販の紙ナプキンを続けるよりも、長い目でみると割安になることから
ぜひ上質な布ナプキンを選んで頂くことをおすすめいたします。
2011年3月11日。私は仙台市で暮らしていて、2歳になったばかりのベビと被災しました。
食料も少なくなり、放射能の心配もあって、そこを脱出するとき
空港付近に広がるガレキの山をみて、私は「もう、土に帰るものしか創りたくない」
「すぐゴミになるものを創りたくない」「道具として役に立つ服だけ創ろう」と心から想いました。
そういえば布ナプキンをはじめたのも、シーカヤックで旅をしていて、
海で拾う紙ナプキンのゴミがあまりにも多く、悲しくてはじめたのがキッカケでした。
農薬や機械をガンガン使って、塩素でキレイにみせかけて
「安く仕上げたものを、安く手に入れて、すぐに捨てる」。
もうその考え方に限界をも感じました。
原発が爆発しても、自然も鳥も、動物たちも何も知らないまま
ただ淡々と自然の摂理に沿って暮らしていました。
それを見て、もう自然にムリな暮らしは必要ないのかも、と痛感したのです。
「オーガニック」というのを、商売のために考えるのではなく、
ブームとして終わらせることなく、当然の自然な摂理として営なわれていくよう
私たち買う側も選択していかなければ、とおもいます。
子宮の症状や未妊症(不妊)などで悩んでいるなら
きっとそれはカラダからのメッセージと受け止めて、、、。
きっとこれまでの暮らし方や、生活スタイル、ストレスなどによって
自分のなかに何か起きる要因があったはず。
それを誰かのせいにするのではなく、否定的に受け止めるのではなく、
これからのプラスになるような考え方にシフトして暮らしを変えていくと
きっとカラダも改善されていくこととおもいます。
「使用するうえでのデータ上違いはないから生産過程はなんでもいい、
自分のカラダさえよくなればいい」というのではなく
生産段階で地球にも子宮にも影響が少なく、
さらにきちんと対価を払って生産者もハッピーにするカラダにも低刺激な
<オーガニック×フェアトレード>なものを選ぶことが大切だと感じています。
誰かを想うそんなキモチが、女性らしい優しさを生むことも。
そして、そんな活動がめぐり巡って、自然が自然らしく残り、
子供たちがキラキラ輝ける未来へとつながっていくことを祈っています。